AIという言葉を聞くと、「若い人向け」「エンジニアの世界」と感じる50代の方も多いのではないでしょうか。
私自身、20年以上にわたり貿易実務・輸出入管理・契約・品質・通関関連業務に携わってきました。仕事はどちらかと言えば、紙、Excel、メール、そして経験と勘に支えられた、いわば“アナログ寄り”の世界です。
そんな私が今回、AI-POT検定(2級)に挑戦しました。本記事では、なぜ受験を決めたのか、忙しい社会人としての勉強方法、実際に試験を受けて感じた難易度、そして今後の実務への活かし方についてまとめます。
なぜAI-POT検定を受けようと思ったのか
きっかけはとてもシンプルでした。日々の業務の中で、次のような作業が増えていたからです。
- メール文面の作成・修正
- 契約文書の確認・要点整理
- 法規・規程資料の読み込み
- トラブル報告書の構成整理
これらは一見アナログですが、「情報を整理し、言語化する」という点ではAIが得意な領域でもあります。
一方で、契約上の含み、商習慣の違い、過去トラブルの文脈など、AIだけでは判断できない領域があることも、現場で強く感じてきました。
だからこそ、20年のアナログな知見 × 最新AI技術を掛け合わせるための基礎として、AI-POT検定を受けてみようと思いました。
忙しい社会人の勉強方法
正直に言うと、平日にまとまった勉強時間を確保するのは難しい状況でした。そこで意識したのは、「時間を作る」のではなく、「使い方を変える」ことです。
① スキマ時間をAIに触る時間にする
昼休み、移動前後、夜にスマホを見る時間の一部を、教材を読む時間ではなく実際にAIを触る時間に充てました。
② 暗記より概念理解を重視
用語を丸暗記するのではなく、「なぜこの指示で結果が変わるのか」「AIはどの前提で動いているのか」といった仕組みの理解を優先しました。
③ 実務に置き換えて考える
「この考え方は契約レビューに使える」「この整理方法は通関資料に応用できる」と、常に自分の仕事に置き換えることで、学習内容が定着しやすくなりました。
AI-POT検定(2級)を実際に受けて感じたこと
実際に試験を受けてみて、率直に感じたのは「想像以上に時間との戦いだった」という点です。
問題内容自体は、極端に難解というわけではありません。しかし、
- 問題文を正確に読み取る力
- 用語や概念を感覚ではなく定義で理解しているか
- 制限時間内で冷静に判断できるか
こうした点が、強く問われている試験だと感じました。
特に印象に残ったのは、「なんとなくAIを使えている」レベルでは足りないということです。背景にある考え方を言語として理解していないと、時間が足りなくなる感覚がありました。
今後の展望|実務への活かし方
ライセンス契約関連業務
- 契約条文の要点整理
- リスクポイントの洗い出し
- 多言語文書のニュアンス比較
最終判断は人間、下準備はAIという役割分担をより明確にしていきたいと考えています。
貿易・通関業務
- 法規・規制文書の要約
- 通関トラブルの原因整理
- 社内向け説明資料のたたき作成
AIを活用することで、「調べる時間」を減らし、「判断する時間」を増やすことができると感じています。
おわりに|50代からのAI学び直し
AI-POT検定への挑戦を通じて感じたのは、50代だから不利ということはほとんどない、という事実でした。むしろ、実務経験があるからこそ、AIを正しく使える余地が大きいと感じています。
今回の経験で見えてきた課題を整理しながら、もう一段深い理解を目指して、引き続き学びを続けていくつもりです。
次回は、貿易実務で実際に使っているAIプロンプトの具体例についてもまとめてみたいと思います。

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