第5回:香りと更年期 ― ホルモンと感情を整えるアロマセルフケア /  “香りでととのえる、内なる静けさと心のリズム”

整える暮らし

香りと更年期 ― ホルモンと感情を整えるアロマセルフケア

年齢を重ねるにつれて、体と心のバランスが少しずつ変化していく。
特に40代〜50代の「更年期」は、ホルモンの変動によって気持ちが揺れやすくなる時期です。
でも、焦らなくて大丈夫。
香りの力を借りて、日々のリズムをやさしく整えることができます。


更年期に起こる“心と体”のゆらぎ

更年期とは、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌がゆるやかに減っていく移行期。
この変化が、自律神経や感情、睡眠のリズムに影響を与えます。

  • ホットフラッシュ(急なほてり・汗)
  • 不眠や浅い眠り
  • イライラ・落ち込み・不安感
  • 集中力の低下・疲労感

こうした症状は「自分が弱くなった」わけではなく、
身体が次のステージに適応しようとしているサインです。
そして、香り(アロマ)はその“移行”をやさしくサポートしてくれます。

香りはホルモンではなく、
心に寄り添うもうひとつのバランス。


香りがホルモンに働きかけるしくみ

香りの分子は、鼻から入って脳の視床下部に伝わります。
この視床下部は、ホルモン分泌を司る「脳のコントロールセンター」。
つまり、アロマは直接的ではなく、神経や感情を介してホルモンバランスに影響するのです。

  • ラベンダー: 自律神経を整え、安眠を促す。
  • ベルガモット: 不安や緊張をやわらげ、心を明るく。
  • ゼラニウム: 女性ホルモン様作用で、月経や更年期の揺らぎを整える。
  • クラリセージ: エストロゲン様作用。イライラやホットフラッシュに◎。
  • サンダルウッド: 深い呼吸を促し、穏やかな安定感を与える。

これらの香りをその日の気分や体調でブレンドすると、
「自分の中に戻る時間」が自然と増えていきます。


日常に取り入れるアロマセルフケア

更年期のケアに必要なのは、難しい習慣ではなく「香りのある小さな休息」。
1日5分でも、自分の呼吸に意識を向けて香りを感じるだけで、脳と心が整い始めます。

シーンおすすめアロマ使い方
レモン/ベルガモットアロマディフューザーで空気をリセット。深呼吸してスタート。
ゼラニウム/クラリセージ手首やハンカチに1滴垂らし、香りを感じながら気分を整える。
ラベンダー/サンダルウッド枕元にリネンウォーターをスプレーして、深い眠りへ。

香りは「自分のリズムを取り戻す」ためのスイッチ。
心地よい香りを選ぶことが、そのまま“心のメッセージ”になります。

香りを感じることは、
「今ここ」に心を戻すこと。


香りで“第二の青春”を穏やかに

更年期は、終わりではなく「新しい自分への移行期」。
体も心も、これまでと違うリズムを見つけようとしているだけ。
香りはその旅路を、やさしく導く道しるべになります。

お気に入りの香りを見つけて、深呼吸をひとつ。
それだけで、日常の中に“小さな安心”が戻ってきます。

🩷 香りは、自分を責めずに、今の自分を受け入れるためのセルフケア。
アロマの一滴が、心の静けさを取り戻す“光”になるはずです。

前回記事リンク → 第4回:Seonjam Seoul ― 香水×空間で感じる“静けさのリチュアル”

次回記事リンク → 番外編:更年期セルフケアに香水を取り入れる ― 香りで“今の自分”を癒す時間

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