第3回:更年期の冬を穏やかに過ごす ― 冷えと乾燥から心身を守る暮らし方

更年期ケア

冬の朝、布団から出るのがつらいと感じるようになりました。年齢を重ねるごとに体の冷え肌の乾燥を強く感じるようになり、「ああ、季節の変化を受け取る感度が高くなったな」と思います。

特に更年期の時期は、ホルモンバランスの変化で血流が滞りやすくなり、体の芯から冷えが入り込みます。外の寒さだけでなく、心のこわばりも冷えにつながることがあります。

冬に起こりやすい更年期の不調

冬は気温が下がり、血管が収縮しやすくなります。その結果、以下のような症状を感じる方が増えます。

  • 手足の冷え、肩こり
  • 乾燥肌・かゆみ
  • 寝つきが悪い、眠りが浅い
  • 気持ちの落ち込みや集中力の低下

これらの不調は、体の「巡り」が滞っているサイン。体と心を温めることで、少しずつ軽くなっていきます。

温める食材で“芯”から整える

冬の食卓は「陽性(あたためる)」食材を意識してみましょう。生姜やねぎ、根菜類は体の芯を温め、血の巡りを促します。

  • 生姜+黒糖茶:冷えた体をやさしく包む冬の定番
  • れんこん・にんじん:免疫力を高め、乾燥から守る
  • 発酵食品:腸内環境を整えて代謝をサポート
  • 黒ごま・黒豆:女性ホルモンを支える栄養素が豊富

特に「黒」の食材は冬の養生にぴったり。体の深部を温めながら、エネルギーを蓄える助けになります。

乾燥対策と“温湿バランス”を保つ工夫

冬は空気が乾き、肌も喉もカラカラになりがち。加湿器だけに頼らず、自然な湿度を保つ工夫を取り入れましょう。

  • 濡れタオルを部屋にかけて自然加湿
  • 観葉植物を置いて空気の湿度を調整
  • 湯船に数滴のアロマオイル(ラベンダー、ユーカリなど)
  • 就寝前に白湯をひと口飲んで内側も保湿

冬の夜をやさしく整える睡眠リズム

日照時間が短くなる冬は、気分が沈みやすく、眠りのリズムも乱れがちです。 寝る前のスマホをやめ、灯りを少し落とすだけで、体が「休息モード」に切り替わります。

  • 湯船に10分浸かって深部体温を上げる
  • 温かい飲み物で喉と心を潤す
  • ラベンダーやカモミールの香りでリラックス
  • 就寝1時間前に照明を少し暗くする

体を温めてから眠ると、自然と深い睡眠に導かれ、翌朝の冷えも軽くなります。

まとめ|冬の静けさを味方にする

冬は、外の静けさに合わせて、心もゆっくり整える季節。 「温める」「潤す」「休む」――この3つを意識して、自分をやさしく包むように過ごしてみましょう。

外の寒さを恐れず、内なる温かさを信じる。
それが、更年期の冬を穏やかに過ごすセルフケアの鍵です。

次回は、春のゆらぎに寄り添う「アロマセルフケア」をテーマにお届けします。


あわせて読みたいテーマ:

コメント

タイトルとURLをコピーしました