冬の朝、布団から出るのがつらいと感じるようになりました。年齢を重ねるごとに体の冷えや肌の乾燥を強く感じるようになり、「ああ、季節の変化を受け取る感度が高くなったな」と思います。
特に更年期の時期は、ホルモンバランスの変化で血流が滞りやすくなり、体の芯から冷えが入り込みます。外の寒さだけでなく、心のこわばりも冷えにつながることがあります。
冬に起こりやすい更年期の不調
冬は気温が下がり、血管が収縮しやすくなります。その結果、以下のような症状を感じる方が増えます。
- 手足の冷え、肩こり
- 乾燥肌・かゆみ
- 寝つきが悪い、眠りが浅い
- 気持ちの落ち込みや集中力の低下
これらの不調は、体の「巡り」が滞っているサイン。体と心を温めることで、少しずつ軽くなっていきます。
温める食材で“芯”から整える
冬の食卓は「陽性(あたためる)」食材を意識してみましょう。生姜やねぎ、根菜類は体の芯を温め、血の巡りを促します。
- 生姜+黒糖茶:冷えた体をやさしく包む冬の定番
- れんこん・にんじん:免疫力を高め、乾燥から守る
- 発酵食品:腸内環境を整えて代謝をサポート
- 黒ごま・黒豆:女性ホルモンを支える栄養素が豊富
特に「黒」の食材は冬の養生にぴったり。体の深部を温めながら、エネルギーを蓄える助けになります。
乾燥対策と“温湿バランス”を保つ工夫
冬は空気が乾き、肌も喉もカラカラになりがち。加湿器だけに頼らず、自然な湿度を保つ工夫を取り入れましょう。
- 濡れタオルを部屋にかけて自然加湿
- 観葉植物を置いて空気の湿度を調整
- 湯船に数滴のアロマオイル(ラベンダー、ユーカリなど)
- 就寝前に白湯をひと口飲んで内側も保湿
冬の夜をやさしく整える睡眠リズム
日照時間が短くなる冬は、気分が沈みやすく、眠りのリズムも乱れがちです。 寝る前のスマホをやめ、灯りを少し落とすだけで、体が「休息モード」に切り替わります。
- 湯船に10分浸かって深部体温を上げる
- 温かい飲み物で喉と心を潤す
- ラベンダーやカモミールの香りでリラックス
- 就寝1時間前に照明を少し暗くする
体を温めてから眠ると、自然と深い睡眠に導かれ、翌朝の冷えも軽くなります。
まとめ|冬の静けさを味方にする
冬は、外の静けさに合わせて、心もゆっくり整える季節。 「温める」「潤す」「休む」――この3つを意識して、自分をやさしく包むように過ごしてみましょう。
外の寒さを恐れず、内なる温かさを信じる。
それが、更年期の冬を穏やかに過ごすセルフケアの鍵です。
次回は、春のゆらぎに寄り添う「アロマセルフケア」をテーマにお届けします。


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